【読書】安部公房『カンガルー・ノート』(新潮文庫)
こんにちは。asakunoです。
今回は最近読んだ本の紹介を。
安部公房の『カンガルー・ノート』です。
前回、安部公房の『燃えつきた地図』を紹介したんですが、
その記事にも書いたように、同作はあまり安部公房らしくない気がして、
ちょっと物足りなさを感じていました。
そこで今回、表題の『カンガルー・ノート』を読んでみることに。
はい!!安部公房です!!!!
夢の中の世界をそのまま小説にしたような長編です。
いえ、もしかしたら作者が本当に見た夢を少し立体的にして作品にしたのではと。
解説にありますが、ドナルドキーンも同じ感想を抱いたようですね。
最初から最後まで、圧倒的に夢の世界のお話です。
ところでみなさんは、安部公房の作品を読んだ後、夢見は変わりませんか?
私は、安部公房の作品に影響されて、自分の夢がとても色鮮やかになる気がします。
夢から夢へと、夢渡りをされている感覚になりますね。
本作品は、かいわれ大根のお話ですが(詳細はぜひ読んで確認してください)、
ラストシーンまで読んでスッと腹落ちする感覚もあり、
安部公房にあまり馴染みのない方にも読みやすいかもしれません。
作品のイメージカラーは、オレンジ色でしょうか。
なんとなくイメージで描いたらくがきを最後に載せておきます笑